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なぜベーグル作成時はクッキングシートを敷く?使わないとどうなる?

ベーグルを作成するときは、一般的に成形した生地の下にクッキングシートを敷いて作業をおこないます。

このクッキングシート、どんな意味があるのかご存じですか?

クッキングシートを敷いておくことで、ベーグルの生地に直接手が触れることがなく、形が崩れるのを防いでくれたり、生地が天板などにくっつくのを防いでくれるのです。

目次

クッキングシートを使う目的

冒頭でも紹介したように、クッキングシートは生地に直接手が触れないようにするためや、生地を天板からきれいに取り上げるために使われます。

それぞれ、どのような状況か説明していきましょう。

生地に触れないようにするため

ベーグル作りでは、成形した生地を天板から湯をはった鍋に移す工程があります。

これはケトリングと呼ばれるもので、ベーグルの生地を茹でて表面を糊化し固め、焼成時にこれ以上生地が膨らまず、ベーグル特有のムチムチとした食感を出すために欠かせない工程です。

このとき、せっかく成形した生地を手で直接触ると、変形してしまう恐れがあります。

ベーグル生地の下にクッキングシートを敷いておくことで、直接手で触れずにクッキングシートごと持ち上げることができます。

生地をきれいに取り上げるため

発酵時に天板に直接生地を乗せてしまうと、発酵からケトリングへ移る際に生地を取り上げようとすると、天板の接地面に生地がくっついてしまう恐れがあります。

焼成時も同じく、直接生地を乗せて焼いた場合、生地が天板にくっついてきれいにはがれないことがあるのです。

このように、クッキングシートは天板から生地をきれいに取り上げる目的でも使われています。

成形後の発酵でのクッキングシートの役割

前述のように、成形した生地を発酵後に鍋のなかに移動する際、生地が天板の接地面にくっつかないようにするためにクッキングシートを使用します。

通常のパンは、成形後発酵が終わると、そのまま焼成へと移りますが、ベーグルにはケトリングという工程があるため、生地を鍋の中へ移す必要があります。

このとき、クッキングシートを使うことで、生地をシートごと持ち上げることができ、天板にくっつくことなく移動ができるのです。

クッキングシートの使い方

発酵させるときに正方形にカットしたクッキングシートを用意する

ベーグルの生地をリング状に成形し、発酵の段階にきたら正方形にカットしたクッキングシートを用意します。

このとき、クッキングシートは成形したベーグルがはみ出ないようにひと回り大きくカットし、ベーグルの数だけ用意しておきましょう。

リング状に成形したベーグルをクッキングシートに乗せて発酵させる

天板に正方形にカットしたクッキングシートを並べ、リング状に成形したベーグルを一つずつ乗せて発酵させます。

ケトリングでのクッキングシートの役割

クッキングシートはベーグルの生地を発酵させる際だけでなく、ケトリングのときにも使用します。

ベーグルが一般的なパンの製法と大きく違うのは、ケトリングという工程があることです。

ケトリングし表面を固めることで、焼成時にパンがそれ以上膨らまず、クラムの詰まったベーグル特有のムチっとした食感になります。

ベーグルらしい食感にするには欠かせない工程と言えるでしょう。

クッキングシートの使い方

クッキングシートごと持ち上げて、クッキングシートごと鍋に入れる

湯をはった鍋を用意し、鍋のなかに成形したベーグルを入れていきます。

クッキングシートごと持ち上げ、そのまま鍋のなかに入れましょう。

クッキングシートごと持ち上げることで、直接生地に触れることなく鍋のなかへ移すことができます。

時間が経つとクッキングシートが剥がれてくるので、剥がしたクッキングシートは取り除く

クッキングシートごと入れたベーグルも、時間が経つと自然にクッキングシートが生地から剥がれていきます。

剥がれたクッキングシートは取り除きましょう。

焼成でのクッキングシートの役割

焼成時にもクッキングシートを敷いて焼くことで、生地が天板にくっつくのを防ぐことができます。

クッキングシートの使い方

天板にクッキングシートを敷いて焼成する

焼成のために、茹でたベーグルを再び天板に乗せる必要があります。

あらかじめ天板にクッキングシートを敷いておき、茹でたベーグルを乗せて焼成しましょう。

ケトリングで使ったクッキングシートを再利用してもいいし、新たに天板全体にクッキングシートを敷いてもいい

このとき使うクッキングシートは、ケトリングで使ったクッキングシートを再利用することも可能ですし、通常パンを焼くときのように天板に大きくクッキングシートを新たに敷いても良いでしょう。

クッキングシートを使わないとどうなる?

クッキングシートを使わない場合、形が崩れてしまったり天板にくっついたりすることがあります。

発酵での影響

生地が接地面からきれいに剥がれないことで、ケトリングに影響するかも?

クッキングシートを使わずに発酵をおこなった場合、生地が接地面からきれいに剥がれにくくなることがあります。

発酵後に形が崩れてしまうと、もう一度成形し直すのは非常に困難。

ガスが抜けてしまったり、クラムのきめが不均一になるためさらに発酵が必要となり、スムーズにケトリングへと移れなくなることが想定されます。

ケトリングでの影響

生地の形が変形することでケトリングに影響するかも?

ケトリングの際に、ベーグルをクッキングシートに乗せたままの状態で移動させないと、手で触れた部分の生地が凹んでしまい、形が変形したままケトリングで糊化してしまいます。

ケトリングではある程度のところまで生地が膨張しますが、変形した部分は気泡が潰れていたりするため、膨張するのに時間がかかります。

しっかり膨張する前に糊化して固まるため、膨らみ方に偏りがでてしまう恐れがあるのです。

焼成での影響

せっかくきれいに焼き上がっても、天板にくっついて表面が剥がれてしまう

クッキングシートをしていない場合、きれいに焼き上がっても天板にくっついてしまい、生地が剥がれてしまう可能性があります。

生地が剥がれるとベーグルとしての形が崩れてしまうことはもちろん、剥がれた部分からどんどん水分が蒸発し、老化を早める原因にもなってしまいます。

クッキングシートを使わなくても問題ない場合とは?

生地がくっつくのを防ぎ便利なクッキングシートですが、使わなくても問題ない場合があります。

発酵での場合

例えば、天板にしっかり油が馴染んでいる場合は、クッキングシートを使わなくても問題ありません。

不定期で天板を使用する家庭ではなかなか難しいのですが、毎日天板を使用するパン屋では、油が十分天板に馴染み、クッキングシートを使用しなくても生地がくっつきにくいのです。

十分に油の馴染んだ天板を使用する場合は、クッキングシートを使わなくても問題ないでしょう。

ケトリングでの場合

ベーグルは基本的に発酵時間が短いです。

場合によっては、ほとんど発酵していなくても問題ありません。

発酵をほとんどしていないベーグルは、キュッと引き締まりクラムも詰まっています。

このような生地はケトリングの際に手で触ってしまっても、あまり形が崩れることがないため、クッキングシートを使わなくても問題ないと言えます。

一方、あまりミチミチと詰まったベーグルにしたくない場合には、発酵を長めにとることがありますが、この場合には直接手で触って鍋に入れてしまうと、生地がふかふかで柔らかく、形が崩れてしまう恐れがあります。

発酵時間を長めにとったベーグルの場合には、クッキングシートを使うのが安心です。

焼成での場合

焼成時も、発酵時と同じく油がしっかり馴染んだ天板を使う場合であればクッキングシートを使わなくても問題ありません。

毎日たくさんパンを焼くパン屋では油がしっかり馴染んでいますが、家庭の天板で油が十分に馴染んでいるということはあまりないかもしれません。

天板に直接油を塗って焼成する場合は、クッキングシートを使う必要はありませんが、家庭のパン作りではクッキングシートを敷いて焼成するのが無難でしょう。

クッキングシートを使うときの注意点

クッキングシートを使うときは、使用するクッキングシートがどのようなものかしっかり確認しておく必要があります。

火事などの事故防止のために、はじめに必ず確認してから使うようにしましょう。

耐熱温度を確認する

一般的に、クッキングシートの耐熱温度は230℃~250℃の範囲、特に250℃のものが多いです。

パンは180℃~200℃の温度で焼成することが多いので、ほとんどの場合、一般的に販売されているクッキングシートで問題ありません。

耐熱時間を確認する

クッキングシートの耐熱時間は、一般的に20分に設定してあります。

耐熱時間を超えて使用すると、生地がくっついてしまって綺麗に焼きあがらなかったり、クッキングシートが焼けて火事などの原因となるので注意しましょう。

クッキングシートの素材を確認する

クッキングシートの素材も確認しておきましょう。

一般的に、クッキングシートには表面にシリコン樹脂加工がされています。

シリコン樹脂加工がされていることで、生地がクッキングシートにくっついてしまうのを防いでくれます。

ただし、シリコン樹脂加工が片面だけの場合は注意が必要です。

誤ってシリコン樹脂加工されていない面を使用してしまうと、生地がクッキングシートにくっついてしまいます。

シリコン樹脂加工されている面は、ツルツルとした触り心地でやや光沢があります。

使用する前に必ず確認し、シリコン樹脂加工されている面に生地を乗せるようにしましょう。

製菓・製パン材料店などにある業務用のクッキングシートは、両面シリコン加工のものも多いのでおすすめですよ。

まとめ

時間のかかるパン作り、ベーグルは特にほかのパンとは違うケトリングの工程があり、いつもより手間がかかります。

いつもと違う工程が入るだけで失敗のリスクも増えてしまいますが、クッキングシートを上手に使って、できる限り失敗のリスクを減らすようにしましょう。

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この記事を書いた人

医療技術系短大卒業後、バイオ系研究室テクニシャンなどを経て、現在はフリーランスのライターとして活動中です。
製パンスクールのプロコースを卒業した経歴を活かし、実践に役立つ製パン知識を、よりわかりやすく科学的にお伝えします。
食育アドバイザー、幼児食インストラクター資格保持。

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