異世界薬局
2015年から掲載が始まったので、WEB小説としては古めの作品。
書籍化とコミカライズ、アニメ化されている。
書籍は十巻、コミカライズは十一巻まで刊行されている。
作品概要
異世界転生した薬学者が、間違った治療法が横行する異世界で、現代薬学と手に入れたチート能力であらゆる疾病に立ち向かう。
西暦2048年。
小説家になろう – 異世界薬局
研究一筋だった日本の薬学者は、過労死をして異世界で目覚めた。
感想
異世界転生物で、薬物を生成することができるというチート能力がある。
個人的には、チート能力なしでやってほしかったが、そうすると薬物を生成するための困難がありすぎて、患者の治療というメインの話が進まなくなるからチート能力を出したのだろう。
色々とご都合主義な部分もあるのだけど、気軽に読む物としては面白いと思う。
要は中世レベルの世界で現代医療をやろうって話なので、主人公のやることにもっと苛烈な反発があってもおかしくないんだけど、主人公の体には薬神の聖紋が浮かび上がるから、その説得力でなんとかなってしまう。
例えば、現実でもレーウェンフックが開発した顕微鏡は、世に初めて公表した時、今まで顕微鏡というものがなかったため「この世には実在しない、そういう物が見える装置を作っただけでは?」という批判があり、顕微鏡のことを信じる人もいれば信じない人もいる、という状況だった。
本作の主人公も、偉い人に顕微鏡で細菌を見せた時もそういう批判があってもよさそうなものなのだけど、批判もなく物語が進む。
本作は、主人公がすごいってことを楽しむための小説だ。その前提で読むと、楽しく読み進めることができる。
余談だが、本作の筆者が医学系研究職で医学博士ということもあり、内容に誤りがないように気を付けているのと、専門家や医療従事者による査読や指導も受けている、らしい。
素人には合ってるかどうかもわからない薬学のことだけど、頓珍漢なことは書かれていないのだと信用してもよいはずだ。
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