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い‐せかい 【異世界】 の解説
本来の意味
- 現実世界とは異なる別の世界や次元。宗教的・哲学的な文脈では、死後の世界や霊的な領域を指すこともある。
例: 「彼は異世界の存在と交信できると信じている」 - 現実から切り離された非日常的な空間や状況を比喩的に表現する際にも使用される。
例: 「あの光景はまるで異世界のようだった」
異世界用語としての意味
- 主人公が転生・転移する舞台として描かれる、現実とは異なる世界。魔法やモンスター、ファンタジー的要素が盛り込まれることが多い。
例: 「ある日、目覚めたら異世界だった」 - 物語の設定や文化が現実から大きく乖離しているため、作家の自由度が高い創作の舞台。しばしばご都合主義的な展開を可能にする「便利設定」の温床でもある。
例: 「この異世界、主人公にやたらと優しいな」 - RPGや冒険の舞台としておなじみの場所。異世界は基本的に「魔王」や「クエスト」とセットで登場することが多い。
例: 「異世界でレベル1から冒険を始める」
語源
「異なる」と「世界」を組み合わせた語。古くは哲学や宗教用語であったが、近年ではライトノベルやアニメなどのフィクション分野で広く定着した。
用例
異世界: 「異世界転生といえばチートスキルは定番だよな」
現実: 「古い村の雰囲気は異世界に迷い込んだようだ」
類義語
異世界: 異空間、別世界、ファンタジー世界
現実: 非現実的世界、ユートピア、幻想
反義語
異世界: 現実世界、日常
現実: この世、現世
派生語
異世界転生(異世界で新たな人生を始める設定)、異世界転移(突然異世界に移動させられる設定)、異世界召喚(誰かに異世界へ呼び寄せられる設定)
補足
異世界系作品は、自由な設定で物語が展開できるため、近年の娯楽作品において人気ジャンルとして確立している。
しかし、テンプレート化した設定や展開が多く、マンネリと陳腐化が進んでいるジャンルでもある。
一方、テンプレートと化している部分の説明を省くこともできるため、異世界系作品に馴染みのある読者にとっては世界観の理解が容易という利点もある。
例えば、下記のような設定が異世界系作品に多く見られる共通の設定だ。
- 剣や魔法のファンタジー世界である
- 平民、貴族などの身分制度がある
- 王族、貴族が統治する王政である
- 冒険者ギルドがある
- 冒険者ギルドは冒険者と依頼者のマッチングを行う
- 依頼の種類は、採集依頼、清掃などの奉仕依頼、魔物討伐依頼などがある
- 冒険者ランク制度による冒険者の階級制がある