平民(へいみん)とは? 意味・読み方・使い方

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へい‐みん【平民】 の解説

本来の意味

  1. 特権階級でない一般の人々を指す言葉。封建社会では貴族や武士などの支配層に対し、農民や商人、職人などを平民と称した。
    例: 「平民たちは重い税に苦しんでいた」
  2. 近代以降、法的な身分制度が廃止されたことで、平等な市民としての意味合いが強まった。

異世界用語としての意味

  1. 貴族や王族に属さない一般の住人を指す。主に主人公やその仲間がこの身分であることが多く、彼らが上流階級と対立しながら物語が進行するのが定番。
    例: 「平民出身の主人公が貴族に立ち向かう」
  2. 貴族社会の中で不当に扱われる一方、実直で努力家として描かれることが多い。特に逆境を乗り越える姿が感動を呼ぶ。
    例: 「平民の少女が努力を重ねて、宮廷の舞台で花開く物語」
  3. 平民であることが主人公の視点を読者と近づけ、共感を得やすくする効果を持つ。

語源

「平」(特権を持たない、均一な)と「民」(人々、人民)を組み合わせた言葉で、古代から一般市民を指す表現として使われていた。

用例

異世界: 「平民の出自をバカにされた主人公が、知恵と努力で逆転する」
現実: 「法の下では貴族も平民も平等とされている」

類義語

異世界: 庶民、村人、一般人
現実: 市民、庶民、労働者

反義語

異世界: 貴族、王族、領主
現実: 支配層、上流階級、エリート

派生語

平民生活(平民としての日常生活)、平民階級(平民として分類される階層)、平民革命(平民が主体となった社会的変革)

補足

異世界ファンタジーにおける「平民」は、物語の起点として非常に重要な役割を担う。

平民出身の主人公が、貴族や王族といった上位層に挑む構図は、読者にカタルシスを与える定番の展開である。

特に、努力や知識を駆使して逆転劇を見せることで、平民の力を象徴的に描く作品が多い。

また、平民の生活が貴族社会の華やかさと対比されることで、異世界の社会構造が視覚的にも明確になる。

異世界系作品では、平民の主人公が平民のまま終わらず、爵位を得る展開が頻出する。

物語の進行上、主人公の身分の低さによってやれることが制限されるため、身分を上げていくことが多い。

しかし、冒険譚に主眼を置いている物語の場合は、平民の冒険者や戦士、傭兵などの身分のまま物語が進むことも多い。

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