異世界創作諺「亀頭で訓示(きとうでくんじ)」

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亀頭(きとう)で訓示(くんじ)の解説

意味

目立つ行動をとることが予期せぬ大災厄を招くという戒めを表す諺。

権威ある指揮官が不用意に高らかに声を上げたり、目立つ行動を取った結果、静かに眠り続けていた巨大な亀を目覚めさせ、亀の身じろぎによりその上に積もった土砂が崩落、軍勢全体が生き埋めにされるという悲劇に由来する。

転じて、無用な騒動や困難を避けるために控えめな行動を取ることの重要性を示す言葉として使われる。

用例

  • 「バカ、やめろ! そんな大声でっ! ほら見ろ、騎士団に気付かれちまった。亀頭で訓示ってやつだな……。まぁ、お前にはわからねぇか」
  • 「だから罠だと言っただろうに。……全員巻き添えか。亀頭で訓示もいいとこだな」
  • 「ダンジョンでドカドカ足音を立てよってからに。今年の新人は亀頭で訓示も知らんのか」

語源

ある山の間にひっそりと眠る巨大な亀があった。その亀は、長い年月を経て甲羅に土砂と草木が覆いかぶさり、まるでただの山と思われるほどに変貌していた。

古くからその地に住むエルフたちはこの亀の存在を知っており、眠れる亀を刺激することを避けるため、近づかないようにしていた。

ある日、ヒト族の軍勢がその山を越えて進軍中、指揮官は部下に対し魔法で声を拡声しながら訓示を垂れた。

普段の亀であれば微かな話し声や足音では動かないが、指揮官は間が悪く丁度亀の頭の上に立っており、拡声された大声は亀の耳を貫いた。

目覚めた亀が身じろぎすると、長い間安定していた土砂が崩れ落ち、指揮官を含む軍勢全員が生き埋めとなってしまった。

これを遠くから見ていたエルフは「目立つ行動をとらなければ災いは免れたであろうに」とヒト族の軽率な行動に呆れた。

エルフはこの逸話から、目立つ行動をとることが予期せぬ大災厄を招くという戒めを表す諺として「亀頭で訓示」というようになった。

類語

  • 「雉も鳴かずば撃たれまい」
  • 「口は禍の元」
  • 「藪をつついて蛇を出す」

注意

この諺・慣用句は創作であり、実際には存在しません。

人名や地名、物の名称なども架空のものを作っています。(もし、命名が既存の作品と被っていたら申し訳ありません)

異世界系のWEB小説を執筆されている方が、架空の諺や慣用句を作る際の参考にしていただければ幸いです。

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