7 Knights To Die
2024年末から掲載が始まったので、WEB小説としては最近の作品。
書籍化がされており、現在一巻が発売中。
作品概要
愚かな王子は、戦没者の追悼も兼ねている戦勝祝賀会という誉れ高い騎士たちが揃っているパーティーで婚約破棄を宣言してしまったのが運の尽き。
戦友の忘れ形見が貶められていることに憤懣やるかたない騎士が名乗りを上げ、王子に決闘裁判を挑む。
長きにわたる対外戦争に勝利したザクセン王国。辺境伯の令嬢イザベラは王宮にて行われた戦勝記念の祝宴に列席していた。だが亡き父の功を讃えるはずのその場で彼女に告げられたのは、婚約者である第二王子アーデルベルトからの一方的な婚約破棄と無実の罪による侮辱だった! 自身と父の名誉を汚され怒りに震えるイザベラだったが、その時一人の男が割って入る。彼は辺境伯の盟友でありともに戦場を駆けた騎士ドミニクだった。彼は旧友の娘を守るため同じ志を持つ六人の騎士を集め、アーデルベルトに「神聖なる決闘裁判」を挑むのだが――。
カクヨム – 7 Knights To Die
感想
物語が婚約破棄から始まるのは、もはや定番。
この後、無実の罪で婚約破棄された令嬢は国外追放されるが、追放先で幸せになるというのが良くある婚約破棄からの追放物だ。
だが、本作は騎士の物語である。
愚かな王子は、戦没者の追悼も兼ねている戦勝祝賀会という誉れ高い騎士たちが揃っているパーティーで婚約破棄を宣言してしまったのが運の尽き。
戦友の忘れ形見が貶められていることに憤懣やるかたない騎士が名乗りを上げ、王子に決闘裁判を挑む。
この王子、王妃に泣きついて戦役から逃れる程の臆病な甘ちゃんであるが、プライドだけは人一倍である。
そんなのだから、王子の側にいる人間も表面上は王子を褒め称すが、忠義などない。
王子が「何故こうなるのだ?」と質問をしても、内心では「お前がバカなことしたからだろ」と思っているし、実際、この王子は騎士のことをなにもわかっていない愚図である。
愚図な王子が、騎士道を行く熱い男達によって(政治的な立場が)コテンパンにされていくのが、爽快だ。
本作の作者である道造先生は『貞操逆転世界の童貞辺境領主騎士』を執筆した人であるから、騎士の誉れの話を書かせるとピカイチだ。
『貞操逆転世界の童貞辺境領主騎士』が好きな人は本作も気に入るだろう。
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