おすすめWEB小説紹介『祠を壊したけど許された話』

祠を壊したけど許された話

2024年に掲載された一話完結の短編ホラー小説。

作品概要

迷惑系配信者がインタビューかなにかに回答しているという語り口のホラー小説。

迷惑系動画配信者が祠を壊したけど、案外許される話。

カクヨム – 祠を壊したけど許された話

感想

如何にも迷惑系配信者という主人公がインタビューかなにかに軽快な口調で答えているという語り口だったので、てっきりこの作者のいつものギャグ小説だと思って読んだら、ちゃんとホラー小説だった。

タイトル通り、祠を壊しても許してもらえたという話なのだが、これはネットによくある怪談のあるあるである。

ネット上にある怪談話でよくある展開として、祠を壊したら訳知り顔の老人から「お前、あの祠を壊したんか！」と追及されて、お寺の坊さんのところに連れられるという話がよくある。

もしくは、逆張りで、祠を壊したら「あぁ～壊しちゃったか。もうダメだね」と訳知り顔のお兄さんに死が確定事項として語られる展開もあったりするが、これは殆どないと言っていいだろう。

「祠壊したんか！」という老人は、知らない土地を訪ねたパターンだと現地の見知らぬお爺さんだったり、帰省したパターンだったら自分の祖父だったりする。

また、ネット上の怪談の類型としては、祠を壊すんじゃなくて禁足地のパターンもある。

禁足地パターンは「お前、あの場所に行ったんか！」と追及されるパターンで、展開としては祠を壊した場合と同じである。

本作は、ネット上の怪談のあるあるをモチーフにしつつ、祠を壊しても許されるという逆張りのホラー小説である。

3000文字程度のボリュームなので、軽い気持ちで読んでみてほしい。

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