テンプレ(てんぷれ)とは? 意味・読み方・使い方

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テンプレ【template】 の解説

本来の意味

  1. 「テンプレート」の略。もともとは型枠や雛形を意味し、特定の形式やフォーマットを指す。
    例: 「テンプレに従って報告書を作成してください」
  2. インターネットスラングとして、掲示板やSNSで使用される定型文やお決まりの表現を指す。
    例: 「このスレッドのテンプレをよく読んでから質問してね」

異世界用語としての意味

  1. 異世界作品において、定番化した設定や展開、キャラクター属性を指す。ストーリーの構造や舞台設定、登場人物の特徴が既存の作品に似通っている場合に使われる。
    例: 「異世界転生してチート能力を得るのは、完全にテンプレ展開だ」
  2. 批判的な意味合いで用いられることもあるが、逆に「安心感」や「お約束」として肯定的に受け取られることもある。
    例: 「テンプレだからこそ楽しめる部分もあるよね」
  3. テンプレ要素には、異世界転生、ステータスウィンドウ、ギルド制度、ハーレム展開などが含まれ、これらが組み合わさることで読者が期待する「異世界らしさ」が形作られる。
    例: 「テンプレの組み合わせで斬新さを出すのが作者の腕の見せ所だ」

語源

英語「template」が語源で、日本語では「定型」や「雛形」という意味で使用されるようになり、インターネット文化の中でさらに略された。

用例

異世界: 「異世界転生といえばチートはテンプレだよな」
現実: 「テンプレートに従ってメールを作成する」

類義語

異世界: お約束、定番、王道展開
現実: 定型文、フォーマット、雛形

反義語

異世界: 斬新、オリジナル、異端
現実: 非標準、自由形式、アドリブ

派生語

テンプレ展開(物語の定型的な流れ)、テンプレキャラ(お決まりの性格や役割を持つキャラクター)、テンプレ設定(既存の形式を踏襲した背景や設定)

補足

テンプレは異世界作品において、ある意味「お約束」としての役割を果たしている。

テンプレ展開は、読者が物語の予測を立てやすく、安心して楽しむための手段となる。

しかしながら、過剰にテンプレに依存すると作品が陳腐化し、「またこのパターンか」と異世界系作品は飽和状態となっている。

例えば、異世界系作品のお約束展開は下記のものがある。

  • 異世界転生
    • 主人公が死亡して、異世界で転生する
    • 完全オリジナルの異世界の場合もあれば、地球にあったゲームや小説、漫画とそっくりな異世界という場合もある
    • 主人公は異世界の人間に転生する場合もあれば、エルフやドワーフ、人狼、吸血鬼、アラクネ、スライム、ドラゴン、等々の生物に転生する。
    • 剣や湖や自動販売機など無機物に転生する場合もある。
  • 異世界転移
    • 主人公は死亡せず、特に説明されないまま異世界に転移する
    • 異世界からの召喚魔法によって拉致されるものが多く、勇者召喚、聖女召喚と呼称される。
  • 逆行転生・回帰
    • 主人公が死亡して幼少期に戻る人生やり直し系
  • 憑依転生
    • 主人公が死亡して、乙女ゲーなどのゲームや、小説、漫画のキャラに憑依する
  • 婚約破棄
    • 主人公が王族との婚約関係を破棄される
    • 悪役令嬢に転生や憑依した場合は、婚約破棄から物語が始まったり、物語終盤の婚約破棄イベントに向けて下準備するためのストーリーが進む
  • チート
    • 主人公が超人的な強さや、強力なアイテムを得て、敵を難なく蹴散らす
  • ステータス
    • 主人公が「ステータス」と発声すると主人公にだけ見えるステータスウィンドウが表示される
  • レベルアップ
    • 敵を倒すとレベルアップするゲームのようなシステムの異世界
    • 異世界にはレベルアップシステムがないが、主人公だけがレベルアップする場合もある
  • スキル
    • 主人公が死亡した際に地球の神からスキルを授かる
    • 異世界転生した主人公が幼少期に洗礼を受けて異世界の神からスキルを授かる
    • レベルアップシステムと連動して、レベルに応じてスキルを得る
  • 前世の知識で無双
    • 地球の科学知識などで異世界に新たな技術を与えたり、新商品を開発・販売して利益を得る
    • 異世界転生した世界が前世で熟読していた物語の世界と同じである場合、ストーリーを知っているため先手を打って利益を得る
    • 地球で成人年齢で他界して異世界転生した場合、乳児から大人の意識を持っているため、スタートダッシュで異世界の知識やスキルを獲得していく
  • ギルド
    • 組合。冒険者ギルドや商人ギルドといった組合がある。
  • 冒険者ギルド
    • 冒険者に仕事の斡旋を行う。
    • 主人公が冒険者登録するために冒険者ギルドを訪れると先達の冒険者が主人公に因縁をつけるが主人公はそれを難なく撃退する
  • 冒険者
    • 異世界に生息する魔物退治を請け負ったり、調査・探索を行う。
  • ハーレム
    • 主人公が成り上がる過程で同行者の冒険者や、王族や貴族の令嬢、被差別者の獣人などから求愛される展開。
    • 主人公が異世界の奴隷商から奴隷を購入し、優しく扱うため奴隷から求愛される展開。
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