本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~
2013年から掲載が始まったので、WEB小説としては古めの作品。
書籍化とコミカライズ、アニメ化、舞台化されている。
書籍は三十三巻で完結。コミカライズは第一部、第二部、第三部、第四部が並行して連載されている。
作品概要
古き良き異世界転生物。
タイトルに下剋上とある通り、成り上がり物。
本が好きで、司書資格を取り、大学図書館への就職が決まっていたのに、大学卒業直後に死んでしまった麗乃。転生したのは、識字率が低くて本が少ない世界の兵士の娘。いくら読みたくても周りに本なんてあるはずない。本がないならどうする? 作ってしまえばいいじゃない。目指すは図書館司書! 本に囲まれて生きるため、本を作るところから始めよう。※最初の主人公の性格が最悪です。ある程度成長するまで、気分悪くなる恐れがあります。
小説家になろう – 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~
感想
異世界転生物で、チートスキルはないが現代知識無双はする。
生まれつき魔力が多いという設定は、まぁチートという程ではないだろう。
序盤の性格が悪いと作者も言っているし、読者の感想でもそういう意見はよく目にする。
とはいえ、異世界転生物ではもっとひどい調子こき太郎がよくいるので、異世界系作品に馴染みがある人なら本作の主人公ぐらいの性格は大して気にならないのではないだろうか。
かなり長編の作品で、序盤や中盤は利益を上げたり組織改革の話が多いが、段々と貴族同士の政治的駆け引きが増えてきて、なんとなく恋愛要素も出てきてて、進めば進むほど面白くなってくる。
序盤はよくある異世界転生物の定番の流れで、現代日本の知識を生かして商品開発して資金集めをしたり、市井の者として少しずつ生活を改善していくのだが、魔力の多さから神殿に住むことになるあたりから徐々に貴族社会の世界観が広がってくる。
貴族の魔力や魔法を当たり前とした社会が描かれ始めると、本作の世界観の魅力がようやく伝わってくる。
「そりゃあ貴族の権力が強いわけですわ」と納得するし、主人公が子供なので貴族の寮で生活するようになると他領の貴族との関りもでてきて、騎士や貴族がなにを矜持として生きているかが見えてきて面白い。
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小説
コミカライズ
本好きの下剋上【第一部】 WEB掲載漫画 – コロナEX
本好きの下剋上【第二部】 WEB掲載漫画 – コロナEX
本好きの下剋上【第三部】 WEB掲載漫画 – コロナEX
本好きの下剋上【第四部】 WEB掲載漫画 – コロナEX
映像化
アニメ化
2019年に一期、2020年に二期、2022年に三期が放送済み。四期も製作決定されている。

舞台化
ミュージカル化
2024年にミュージカル公演が上演された。
