ゴーレム(golem)とは? 意味・読み方・使い方

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ゴーレム【golem】 の解説

本来の意味

  1. ユダヤ教の伝承に登場する人工生命体で、粘土などで作られ、特定の呪文や儀式によって生命を吹き込まれる存在。16世紀のプラハのラビ・レーヴが作ったという逸話が有名。
    例: 「伝説によれば、ラビ・レーヴはユダヤ人迫害から守るためにゴーレムを創造した」
  2. 比喩的に「意志を持たず命令を遂行するだけの存在」を指すこともあり、制御が難しくなるケースが多い。
    例: 「彼の部下たちは、まるでゴーレムのように上司の指示に従うだけだった」
  3. 現代ではファンタジー作品やゲームなどで、魔法や錬金術によって作られる人造生命体としての意味が一般的。
    例: 「このゲームでは、プレイヤーはゴーレムを召喚して戦わせることができる」

異世界用語としての意味

  1. 魔法や錬金術で生成された人造生命体。石、土、金属、魔力の結晶などを素材として作られ、魔法や術式によって動く。
    例: 「錬金術師が魔法陣を描き、土からゴーレムを生成した」
  2. 戦闘用の守護者・兵器。ダンジョンや遺跡の門番・守護者として配置され、侵入者を排除する存在。王国や国家の軍事兵器として運用されることもある。
    例: 「ゴーレム兵団が敵国の城門を突破した」
  3. 自動的に生成される存在。ダンジョン内部で魔力の影響により自動的に生み出されるケースもある。
    例: 「ダンジョンの奥では、倒しても次々と新しいゴーレムが生まれる」
  4. 労働用・生活補助用のゴーレム。知性を持たず、農作業、建築作業、輸送などの単純作業を行う。
    例: 「街ではゴーレムが荷車を引き、物流の要となっている」
  5. 動物型・機械型ゴーレム。人型に限らず、猫、犬、猿、馬などの動物型や、機関車、自動車、バイク型のゴーレムも登場する。これらは地球の科学文明における移動手段やロボット的な役割を異世界に置き換えたもの。
    例: 「ゴーレムに乗り、主人公は荒野を駆け抜けた」

語源

ヘブライ語で「未完成なもの」「無定形のもの」を意味する “golem” に由来する。
ユダヤ教の伝承における人工生命体の概念が、中世ヨーロッパの錬金術や魔術と結びつき、ファンタジー作品で広まった。

用例

異世界: 「遺跡の入り口には巨大なゴーレムが立ち塞がっていた」
現実: 「歴史的なゴーレム伝説は、多くの文学作品に影響を与えている」

類義語

異世界: 人造人間、ホムンクルス、オートマトン、ガーディアン
現実: ロボット、アンドロイド、オートマタ

反義語

異世界: 精霊、エレメンタル、フェアリー
現実: 人間、生物、自然発生的存在

派生語

ゴーレムマスター(ゴーレムを操る者)、ゴーレム兵(戦闘用のゴーレム)、ゴーレムコア(ゴーレムの核となる部分)

補足

ゴーレムはしばしば「知性がない」とされますが、作品によっては高度な知能を持ち、言語を解し、感情を持つ個体も描かれる。

ゴーレムに知性や感情がある場合は、主人公の相棒として描かれたり、ハーレムの一員として描かれることもある。

また、ペット用ゴーレムとして愛玩動物程度の知性と感情を持つ存在として描かれることもある。

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