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ぎゃっこう‐てんせい【逆行転生】 の解説
本来の意味
- 現実世界には存在しないフィクションの概念で、死後や何らかのきっかけで過去の自分に戻る現象や設定を指す。
- 現実世界では類似する表現として「過去を振り返る」「人生をやり直す願望」があるが、文字通りの「逆行転生」は非現実的。
異世界用語としての意味
- 現世または異世界での死亡や大きな失敗を経て、過去の時間軸に戻る現象やその物語。戻った主人公は未来の記憶を保持しており、それを活かして新たな人生を切り開くことが基本プロット。
例: 「逆行転生した主人公が、かつての失敗を回避し、王国を救った」 - 特に、社会的地位や能力が低かった過去をやり直し、最強の地位を築くといった「やり直し系」のテンプレートとして人気。
例: 「逆行転生後、主人公は家族の運命を変えるべく奔走した」 - 一方で、過去の自分や周囲の人々との関係性の変化に苦悩するなど、感情的な深掘りがされる作品もある。
語源
「逆行」(時間を遡る)と「転生」(別の体または過去の自分として生まれ変わる)を組み合わせた造語。異世界やファンタジー作品に特有の設定。
用例
異世界: 「逆行転生を果たした主人公が、全ての問題を解決する未来を目指す」
現実: 「逆行転生のような能力があれば、もう一度学生時代をやり直したいものだ」
類義語
異世界: やり直し転生、時間遡行、リセット転生
現実: 回顧、後悔先に立たず、過去への願望
反義語
異世界: 未来転生、輪廻転生、直進転生
現実: 成長、未来志向、前進
派生語
逆行転生者(逆行転生した人)、逆行転生物語(ジャンル)、逆行転生ループ(同じ過去を繰り返す設定)
補足
逆行転生は、異世界ファンタジーやライトノベル作品において、既存の転生ジャンルを発展させた形態として登場している。
「未来を知っている」という優位性を持つ主人公が、これから起こりえる出来事を修正することで新たな未来を築く展開はカタルシスを生む。
また、成功が約束された物語ではなく、何度やり直しても未来を変えられないループの絶望感を描く作品も少なくない。
異世界を舞台とした逆行転生の場合は、過去の自分に回帰する話であったり、過去の別の人物に憑依する話が多い。
この場合、地球人が異世界に転生するのではなく、異世界の現地人が過去に逆行転生する。
また、異世界ではなく現代日本を舞台にしている場合は、日本人が死亡して過去の日本や世界のどこかの偉人に逆行転生するパターンもある。
例えば、フランス革命前のマリーアントワネットだったり、幼少期の織田信長だったり、マイナーな武将だったり、と主人公が偉人に逆行転生して歴史改変を行っていく様を楽しむ物語となる。