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小鬼(こおに)に説教(せっきょう)の解説
意味
「小鬼に説教」とは、宗教的な教えを理解できない相手にいくら説いても効果がないことを示す諺。
元々は、暴力的で野蛮な性質を持つゴブリンに対して、聖職者がいかに説教を行っても通じない状況を揶揄する表現であった。
転じて、日常においても、いくら正しいことや有用な教訓を言い聞かせても、聞き入れない者、理解できない者を指して使われるようになった。
用例
- 「あの騎士団員にいくら忠告しても無駄だ。小鬼に説教って言葉がぴったりさ」
- 「我らがお貴族様は浪費癖がひどいって噂だ。どれだけ忠言しても小鬼に説教なんだとよ」
- 「団長に自制を求めても小鬼に説教さ。潔く諦めて陰ながらお支えするしかあるまい」
語源
ゴブリンは略奪や暴力を好み、慈愛や共存などという考えは端から存在しない。
ゴブリンはしばしば村落を襲うが、その際、教会の聖職者は恐慌に陥り逃げ出す者や隠れる者がいる中で、錯乱した結果、ゴブリン相手に普段のように聖典を引用しつつ説教をしてしまう聖職者もいる。
そも、ゴブリンには言葉が通じないので、ゴブリンに説教をした聖職者は一様に殺されることとなった。
ゴブリンの襲撃から隠れ生き延びた生存者が「聖職者はゴブリンが相手でも説教をする」と度々証言することから「小鬼に説教」は宗教的な説教の無意味さを象徴する諺として広まった。
転じて、日常会話でも「何を言っても通じない相手」を指す表現としても用いられるようになった。
類語
- 「馬の耳に念仏」
- 「犬に論語」
- 「兎に祭文」
注意
この諺・慣用句は創作であり、実際には存在しません。
人名や地名、物の名称なども架空のものを作っています。(もし、命名が既存の作品と被っていたら申し訳ありません)
異世界系のWEB小説を執筆されている方が、架空の諺や慣用句を作る際の参考にしていただければ幸いです。