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木(こ)の葉(は)の望(のぞ)み風知(かぜし)らず
『転生ゴブリンだけど質問ある?』の第99話にて登場した諺。
「ゴブリンの森――リクゼンへの侵入者が減るのは本当に嬉しい。俺が村長になってからずっとバタバタし通しだったけど、これで少しはのんびり過ごせそうだ」
「あら『木の葉の望み風知らず』かもしれないわよ」
「木の葉の望み……?」
たまに天地開闢やシモンが言うこの世界のことわざ。言葉としては何となく意味は分かるが何を言いたいのか分からないこともある。
「それってどういう――」
となりのヤングジャンプ – [第99話] 転生ゴブリンだけど質問ある?
意味
「木の葉の望み風知らず」という諺は作中で言及されていない。
しかし、作中の描写にて主人公アキラの背景に写る木々の中に一枚だけ残った葉が枝が描かれていた。
この一枚の葉は強風により枝から外れ、地面に落ち、最後は何者かの足で踏みしめられるという、不穏さを残して第99話は絞められた。
つまり、一枚の木の葉が「まだ枝についていたい」とどれだけ願っても、吹く風はそれを知ることなく無慈悲に吹き荒れるように、個人のささやかな願いや望みは、時代の流れや運命といった、自分ではどうにもできない大きな力の前では無力である、という意味だと推察できる。
エピソード
「木の葉の望み風知らず」という諺は、ゴブリンの森への侵入者が減り、ようやく平穏な日々が訪れると安堵する主人公アキラに対して、仲間の一人である天地開闢が語る形で登場する。
アキラが「これで少しはのんびり過ごせそうだ」と期待を口にしたところ、天地開闢は「あら『木の葉の望み風知らず』かもしれないわよ」と返す。
これは、主人公の「のんびり過ごしたい」という個人的な望み(木の葉の望み)が、これから訪れるであろう大きな出来事(風)によって、たやすく打ち砕かれるかもしれないという不吉な予言であり、彼の楽観的な見通しを諫める警告として用いられた。
類語
- 「人間万事塞翁が馬」
- 「一寸先は闇」
- 「禍福は糾える縄の如し」
- 「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」
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