アニメ「本好きの下剋上」は承認される気持ちよさが足りないんだよなぁ

アニメ版「本好きの下剋上」は原作と比べると、異世界転生モノ特有の承認される気持ちよさが足りないんですよねー。

目次

序盤のマイン性格は最悪

「本好きの下剋上」は異世界転生モノなので、主人公マインの精神年齢は22歳。

だけども、序盤のマインは我儘ばかりで、好感を持ちにくいキャラです。

いきなり文明レベルが低い世界に放り出されても「どんなに劣悪な環境でも、本があれば我慢できる」ということを原動力にしているキャラなので、識字率の低い世界に放り出されて、せめて生活環境は改善したいという切実さは理解はできます。

ただ、周りが良い人しかいない設定のため、マインの自分本位な言動が悪目立ちしてしまいます。

たとえば、6歳の姉に毎日湯浴み用のお湯を用意させちゃう描写があります。

 その時は、まだ熱があって苦しいのかな? と思っていたんだけど、マインは熱が下がったらもっと変になってしまった。
 だって、身体が気持ち悪いから、拭いて欲しいって言うの。
 ご飯を作る時にお湯を沸かしていたら、温かいお湯が欲しいって。
 それも毎日!

第一部 兵士の娘 閑話 変になった妹 │ 小説家になろう

 それなのに、マインはニッコリと笑う。「二人で使えば無駄じゃないよ?」って。
 毎日お湯を使うのが無駄なことだって、どうやったらわかってくれるかな?
 井戸から桶一杯分の水を運んでくるの、すごく大変なんだけど、どうしたらわかってくれる?

第一部 兵士の娘 閑話 変になった妹 │ 小説家になろう

精神年齢22歳という設定も相まって「周りが見えてなさすぎでは?」と思ってしまいます。

作者も序盤の主人公の性格は最悪という旨を言っているぐらいですからね。

※最初の主人公の性格が最悪です。ある程度成長するまで、気分悪くなる恐れがあります。

本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ │ 小説家になろう

お約束展開がマイルドになってる

「主人公が幼いために周りから見下されるものの、前世の知識でうまく立ち回り、周りから承認される」という下りは、もはや異世界転生モノの定番でしょう。

そのお約束展開が、アニメ版だとだいぶマイルドになっています。

一例として、オットー不在時に商人の応対の指示を出したシーンで、原作とアニメを比べてみましょう。

 一人でコツコツと文字を練習していると、比較的若い兵士が書類を持って、飛び込んできた。
「オットーさん、知りませんか?」
「今日は会議に出てますけど?」
「あぁ、そうだった! どうしよう……」
 今日の門番は書類の文字がよく読めないらしい。
「読みましょうか?」
「は? お前が?」
「一応オットーさんの助手なんです」
 ものすごく胡散臭そうに見られた。まぁ、こんな見た目で字が読めるようには見えないだろうから、仕方ない。こういう視線には慣れた。
 親切心で言いだしたことなので、別に見せる気がないならそれでいい。
 反応がないので、わたしは視線を石板に向けて字の練習を続けることにした。
「……読めるのか?」

第一部 兵士の娘トゥーリの洗礼式│小説家になろう

原作ではモブキャラから侮られて、軽く扱われていることがわかります。

一方、アニメは以下のように、柔和な対応をされています。

マイン「オットーさんなら 今 会議に出てますけど」
本好きの下克上 シーズン1-5 第5章『洗礼式と不思議な熱』 | Netflix
同僚「ああ マインちゃん そうだった どうしようかな」
本好きの下克上 シーズン1-5 第5章『洗礼式と不思議な熱』 | Netflix
マイン「それ 私が代わりに読みましょうか?」
本好きの下克上 シーズン1-5 第5章『洗礼式と不思議な熱』 | Netflix
同僚「あ…読めるのかい?」
本好きの下克上 シーズン1-5 第5章『洗礼式と不思議な熱』 | Netflix

物腰が柔らかい!ちゃんと名前で呼んでくれる!いい奴かよ!アニメは原作よりもいい奴かよ!

……いや、いいんですよ。上品な作品に仕上がってるんですよ。

しかしですよ。原作では、相手が主人公のことを過度に侮って不躾な態度をとることで主人公の性格が多少悪くても目を瞑れる、そんなバランスになっていたと思うのです。

でも、相手の物腰が柔らかいと、そのバランスが崩れて、マインの性格の悪さが悪目立ちするような気がするんですよねぇ。

ついでにいうと、商人の応対の後の評価もあっさりしたものになっているんですよ。

まずは原作の文章を引用しましょう。

「いや、外見だけじゃない。俺が気になったのは姿勢や口調だ。……これは躾をされていないと身につくわけがない。まさか、親が落ちぶれた貴族で躾に厳しいってわけでもないんだろう?」
 班長の家庭事情について、そこまで詳しいわけではないけれど、マイン以外の家族を見れば、貴族と繋がりがあるかどうかはわかる。
「班長にはもう一人娘がいるけれど、そっちは結構普通。髪に艶があって、比較的綺麗な肌をしているけど。それだけ。マインちゃんと違って周りから浮くほどじゃない」

第一部 兵士の娘 閑話 俺の助手 │ 小説家になろう

次はアニメ版です。

ベンノ「あのたたずまい あの言葉遣い」
本好きの下克上 シーズン1-6 第6章『会合』 | Netflix
ベンノ「どれをとっても洗礼式前の兵士の娘のものじゃない」
本好きの下克上 シーズン1-6 第6章『会合』 | Netflix
オットー「家族はいたって普通だ マインちゃんだけが異質なんだ」
本好きの下克上 シーズン1-6 第6章『会合』 | Netflix

アニメの限られた尺のなかで、綺麗にまとめられてますね。

すばらしいですね。

でも、私は原作にあるこの後のやりとりもアニメでみたかったのですよ!

「ここだけの話だけどさ、書類仕事は七割方、任せられる」
「……はぁ!?」
「……七割って、貴方……」
 予想以上に驚いてくれたようだ。目を見開いて一瞬固まった顔がよく似ていて、思わず笑ってしまう。
「まだ覚えている単語数が少なくて、それだからな。末恐ろしいぞ。俺の留守中に、貴族の紹介状に対して完璧な対応をしてのけたんだ」

第一部 兵士の娘 閑話 俺の助手 │ 小説家になろう

 そんな中、マインは貴族ではない商人に下級貴族用の待合室を使うことで商人の自尊心をくすぐり、上級貴族が招集した会議だと説明することで納得させた。そして、会議終了すぐに報告してもらったことで、士長と行き違いにもならず、速やかに処理することができた。
 ついでに、右往左往する新人兵士に子供から教えてもらうようでは駄目だと奮起させることができたのだ。完璧だ。

第一部 兵士の娘 閑話 俺の助手 │ 小説家になろう

引用してみてわかりましたが、アニメの尺を考えるとここまで説明するのは演出的には蛇足ですね。

アニメの尺に収まるように調整されつつ、周りの人間を原作よりも良い人間に描くことで上品な作品に仕上げられていることが伺えます。

でも、なろう小説特有の「主人公がバカにみえるぐらい持ち上げられる」という展開が、私は好きなんですよ……。

アニメをみているときは「あぁもっとあのシーンがみたかった!」と思ってしまいます。

冷静になって客観的にみてみると、うまく端折られていることがわかるんですけんどね。

私は原作を「小説家になろう」で全て読んでしまったので、そちらへの思い入れが強過ぎたようです……。

いや、わかってたんですよ。わたしも。

この話は異世界転生モノのお約束の、冒険者になって魔法で無双して成り上がるとか、そういう展開はないですし。

むしろそういうお約束を排除して、地味に簪を作って売ってみたり、紙を作ろうと試行錯誤したり、むしろサバイバル系の展開を楽しむ作品であることは、わかっていたんですよ。

でも、どうしても期待しちゃうんですよ。

なろう小説のお約束である「承認欲求満たされまくりシーン」が見たいって。

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