多嚢胞性卵巣(PCO)と多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

2018 3/04

多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)について、あまり聞きなれない方が多いかもしれません。

最近では、女優さんやタレントなどの有名人が自身が多嚢胞性卵巣症候群を乗り越えて妊娠できたということを公表しています。

不妊に悩む女性にと手は、意外と身近な症状です。

目次

多嚢胞性卵巣(PCO)とは

多嚢胞性卵巣(PCO)とは、卵巣を覆っている皮膜が厚くて硬くなるために卵子が排出されにくくなり、卵巣に卵胞がたくさんできてしまう状態のことをといいます。

多嚢胞性卵巣を意味する英語のPoly Cystic Ovariesの頭文字をとってPCOと略されます。

また、排卵が出来ずに卵巣内に蓄積した卵胞が超音波検査で確認すると輪のように見えることから「ネックレスサイン」ともいわれています。

経膣超音波断層検査を行い、左右それぞれの卵巣について観察します。

卵巣内に2~9mmの卵胞が12個以上あり、さらに卵巣体積が10mlを超える場合に、多嚢胞性卵巣(PCO)と診断されます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは

多嚢胞性卵巣(PCO)があり、さらに稀発排卵(年に何回かしか排卵が起こらない)あるいは無排卵であること、血液検査で高アンドロゲン(男性ホルモンが高値)の所見がある場合に、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されます。

ホルモンバランスが乱れることなどが原因となり、排卵がうまく行えなくなる排卵障害の1つです。

健康な女性の場合、卵巣の中には、いくつもの卵子が蓄えられており、そのうちの一つの卵子だけが成熟し、排卵が起こります。

これを毎月の月経周期に合わせて規則的に繰り返します。

しかし、多嚢胞性卵巣症候群になると、卵巣内に蓄えられている卵子がいくつか同時に成熟するものの、排卵されることなく途中で破裂してしまう状態のことをいいます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状

・月経不順

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状として最も代表的なのが、月経不順です。

エストロゲンとプロゲステロンという二つの女性ホルモンの分泌バランスが崩れてしまうことにより、月経不順に陥りやすくなります。

基礎体温を記録している人は、低温期と高温期の移り変わりが正常に行われていないことで気づくことがあります。

 

・多毛・にきびなど

女性ホルモンの分泌バランスが崩れてしまうため、男性ホルモンが優位になります。

男性ホルモンの中でも、副腎皮質から分泌されるアンドロゲンというホルモンの分泌が増えてしまいます。

このアンドロゲンは、よく耳にする男性ホルモンの1つテストステロンを含む男性ホルモンの総合的な呼び方です。

多毛・ニキビのほかにも、声が低くなる、筋肉量が増えるなどがあります。

 

・肥満

アンドロゲンの分泌量が増えると、内臓脂肪がつきやすくなり、肥満体形になりやすくなります。

インシュリン抵抗性が高まり、血糖値やコレステロール値が上昇するためです。

男性における高アンドロゲン血症と同じ症状が現れるのが特徴です。

 

・不妊

排卵がうまく行えなくなってしまうため、その分妊娠の可能性も低下してしまいます。

不妊症に悩む人が原因を知るために検査を受けたところ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が見つかったというケースが多いため、不妊症の原因の1つとなっています。

 

・黄体機能不全

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は排卵がうまく行えない状態のため、同時に黄体ホルモンがうまく機能していないことがあります。

主に排卵後に働くホルモンである黄体ホルモンは、排卵が起こらない多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の状態ではその機能が十分に行えないため、過剰に黄体ホルモンを分泌させてしまうのです。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因は、主に内分泌異常によるものが多く、血液検査と超音波検査の両方で早期発見ができるケースもあります。

  • 内分泌異常(ホルモンバランスの乱れ)
  • 糖代謝異常(インシュリン抵抗性が強い)
  • 血行不良
  • 遺伝によるもの
目次
閉じる