不妊症の多くは「原因不明」

2018 3/04

不妊症の原因には様々あり、その半数近くがはっきりとした原因のわからないものです。

こうした原因がわからない不妊症のことを、「機能性不妊」といいます。

これは、妊娠を望んいるカップルが1年以上自然妊娠できないうえで、基本的な不妊検査を受けた結果、はっきりとした原因がわからない状態のことを指します。

こうした機能性不妊以外の不妊症は、何らかの疾患や機能不全が原因となって引き起こされています。

目次

基本的な不妊検査とは

病院によって検査内容に若干違いはありますが、おおむね以下ような検査を行い、総合的に不妊症の原因がどこにあるのかを探ります。

  • 基礎体温表の記録
  • ホルモン数値の検査(血液検査)
  • 子宮卵管造影検査(HSG)
  • 超音波検査
  • 精液検査
  • フーナーテスト(性行後試験)
  • クラミジア検査

基礎体温表の記録

不妊症の原因を知るために最も基本的な方法が、基礎体温を記録することです。

女性の体のおいて、妊娠に必要な働きが正常に行われているかを判断するのに最もわかりやすく、簡単な方法だからです。

低温期と高温期がしっかりと別れており、月経周期が一定であるか、低温期・高温期それぞれが十分な期間あるかなどを確認します。

ホルモン数値の検査(血液検査)

女性の場合は月経周期内ホルモン量が変化するため、数回に分けて血液中のホルモン量を測定します。

男性の場合は基本的にホルモン量に変化がないため、一度の検査で済む場合がほとんどです。

男女それぞれにおいて、血中ホルモン量を測定することで、内分泌系の異常から起こる不妊症にかかわる疾患などがないか確認します。

子宮卵管造影検査(HSG)

子宮内にヨード造影剤を注入し、レントゲン撮影を行う検査です。

この検査では、卵管が詰まっていないかを調べることができます。

卵管の異常だけでなく、同時に先天的な子宮奇形がないかなどを確認します。

超音波検査

経膣エコーを使って、子宮内膜や卵巣に異常がないか、正常な状態にあるかを確認する検査です。

子宮卵管造影検査だけではわからない子宮奇形がないかを確認することもできます。

精液検査

採取した精液を分析し、精子濃度、運動率、奇形率、精液量、白血球の有無などを確認します。

男性側に原因のある不妊症は、この精液検査で原因が見つかることが多いです。

フーナーテスト(性行後試験)

排卵日を予測したうえで、排卵日頃に性行し、その後子宮頚管内の粘液を採取する検査です。

採取した子宮頚管粘液内にいる精子の数や動きなどを確認します。

クラミジア検査

クラミジアにかかると、卵管のつまりの原因を作ってしまうため、子宮頚管の組織を採取し、検査を行います。

クラミジアは自覚症状が少ない病気で、卵管炎を引き起こす原因にもなってしまいます。

女性の不妊原因

女性における不妊症の原因の中で最も多いのが、排卵障害です。

排卵障害とは、卵子を十分に育てることができない、排卵が正常に行えないなどの状態のことをいいます。

排卵障害の場合、卵胞ホルモン異常や多嚢胞性卵巣症候群などが考えられます。

排卵障害の次に多いのが卵管障害で、卵管閉塞、卵管癒着などの症状が挙げられます。

卵管の通りが悪くなり、妊娠するために必要な卵子の供給が困難になってしまいます状態です。

その次に多いのが、頸管粘液不全などです。

子宮頚管粘液の減少などにより、精子が子宮頚管を通りづらくなってしまう状態のことをいいます。

そのほか、子宮筋腫や子宮内膜症などが原因となり、不妊症が引き起こされている場合があります。

男性の不妊原因

男性における不妊症の原因で最も多いのが、精子形成障害によるものです。

造精機能障害とも呼ばれ、非閉塞性無精子症、乏精子症、精索静脈瘤など、精子の作る機能に何らかの障害がある状態のことをいい、男性不妊の原因の46%を占めています。

性機能障害を併発していない場合はそのほとんどが自覚症状がなく、先天性の要因が多い疾患です。

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